TPP(環太平洋戦略的連携・Trans-Pacific Partnaership)協定は、加盟国間で取引される、工業製品や農産物、金融サービスなど全品目の関税を原則的に100%撤廃する、貿易自由化を目指す経済的枠組み。菅直人首相は10月、突然参加の意思を表明し、現在国内では論争が続いている。参加した場合、農業・農村への影響は大きいと予想され、農林水産省の試算によると、国内の農業生産額は主要な品目だけでも4.1兆円程度減少し、食料自給率は14%まで落ち込むとの見込み。
JAグループ愛媛は、TPP協定による農業の危機的状況に立ち向かおうと「TPP交渉参加反対に関する要請書」を愛媛県議会に提出。県議会は11月9日に開いた臨時会で「環太平洋連携協定(TPP)に関する意見書」を全会一致で採択し、同日中に衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣などに提出した。
意見書では①TPPへの対応については、国内の農業・農村に甚大な被害をもたらすのみならず、我が国の食料安全保障のあり方にも影響が及ぶ極めて重要な事柄であることから、国民に対し十分な説明責任を果たすとともに、国民からの意見聴取や国会での審議等を通じ国民の合意が得られるよう慎重を期すこと②国際貿易交渉に当たっては、食料の安定供給の確保、農業の持続的発展、農村の振興等いん十分に配慮するとともに、「多様な農業共存」という基本理念を堅持し、「守るべきものは守る」というこれまでの政府の姿勢を貫徹することーと国の慎重な対応を強く要望した。